つばさブログ

音楽を聴いて思ったこと、本を読んで思ったこと

冒険に出たくなるバンド『Easycome』

雲一つない青空が一面を覆う日は、全てを投げ出して冒険に出たくなる。
ある日、ぼくは学校を抜け出した。
学校裏の住宅街を抜けると、ジブリに出て来そうな摩訶不思議なトンネル。タクシーがそのトンネルから出て来たから、道は繋がっているはずだ。恐る恐る通り抜けるとさっきまでの住宅街を忘れさせる一面に広がる畑。畑の中に奇妙に立つ小さな矢印の看板。どうやら遺跡があるようだ。遺跡に行くと今度は滝があると示す看板があった。学校のすぐ後ろにこんな自然が広がっていたとは。

 

知らない土地をスマホを見ず、今どこにいるのかもわからない中を進みたい方向に歩みを進める、ちょっとした冒険は、いつだって童心に戻してくれる。
そんな、幼い頃のノスタルジックな気持ちにさせてくれるのが、大阪に中心に活動しているフォーピースバンドEasycomeの初音源『風の便りをおしえて』だ。歩みと同じくらいのテンポの曲、あったかい音色、どこか切ないボーカルが合わさり皆の心にある懐かしい音楽になる。
彼らの音楽を一度聴き始めれば、忙しなく過ごす日々を忘れ、何処に行くことも楽しかった子どもの頃のドキドキがやってくる。


生活圏は、慣れてしまえば日常になってしまう。しかし、一本隣の道を行けば今まで知らなかった定食屋やお店があり新たな発見がある。
少し仕事や勉強に行き詰まったら、Easycomeと一緒に冒険に出かけよう!

 

 

MV 風の便りをおしえて

https://youtu.be/orw4pv-kyGU

 

Easycome  HP

https://youtu.be/orw4pv-kyGU

 

 

1st ミニアルバム 「風の便りをおしえて」

1.知らない街
2.風の便りをおしえて
3.sinking sun
4.pale
5.いつものように

 

音楽年表2013年から2016年まで

かなり長文になってしまったし先日言おうと思ってて言いそびれたので、
今年知ったバンドで一番推してるのは、
「Easycome」ってバンドです。
車窓を眺めながら過去を思い出しセンチメンタルになるようなバンドでだけど重たくなくて海の匂いのするバンドです。(海ってどこか切ないですよね?笑)

 

先日の同期に「今何聴くの?」って話してる時に「聴く音楽性が変わったねー。」って言われて確かに今聴くのは、SUPER BEAVER、LONGMAN、QOOLAND、04 Limited sazabys。
確かにどんどん変わっているのは自分でもわかっているし、なんとなくぼくの音楽年表をまとめたくなった。

大学一年 6joma系 root13.、それでも世界が続くなら、urema、shepherd、butter butterCOLD KITCHEN)日向文、渋谷乙系の若い人(乙出身のバンドで有名なのは、Lyu:Lyu 、aquarifa、 Suck a Stew Dry
この頃は鬱なポストロックやオルタナティブロック周辺を聴いてた。あとこの頃のHOWL BE QUIETは中学時代から知ってるバンドで好きだった。
もちろんKANA-BOONやコンテンポラリーな生活、THE ORAL CIGARETTES、フレデリック、シナリオアートゲスの極み乙女。辺りもよく聴いてたなー。
(この1年クリープハイプのチケットがありえないほど取れなくて観れなかった。)

大学二年前期 渋谷乙系+心斎橋FANJ系(ex the cibo The Sound's Pierrer)
乙系に近い大阪バンドを観つつより鬱なバンドyeti let you noticeやらMAGI SCENEやらを
あとは、パスピエWiennersとかも

大学二年後期(音小屋以降)シギジュニやvivid undress、
Fear, and Loathing in Las Vegas
、SiM、WANIMA、LONGMAN、QOOLAND、でんぱ組、TRUST RECORDS系(ex POT 、EVERLONG 、解散してしまったけどTHIS MORNING DAYが特に好きだった。)
この頃から少しBPMが早いのを聴きはじめ音楽のもつ楽しさだったり背中を押される感じを受けていたかな。

大学三年は、ほぼクリープハイプ。東京であるライブは全て観た。
他観たのウソツキとアンテナとココロオークションの歌モノスリーマンがよかった。

去年の終わりからは、QOOLANDをガンガン聴いて、Amelie(MCで言う「私たちがあなたの味方だし、どこにも行かないから付いてきて)に背中押されてこの2バンドいなかったら心折れていた時期があった。
でも今年に入ってからMy Hair is Badとyonigeをエンドレスにどうしようもない失恋、どうしようもない奴の歌を聴いてた。

ある日渋谷タワレコで売られてたSUPER BEAVERの「青い春」を聴いて数年ぶりにぼくが探していた音楽に出逢った気がしてすぐ買って歌詞を覚えるほど聴いた。このシングルが3部作なのを知りすぐに掻き集めてライブ音源のプレイリストを作って来る日も来る日も聴き続けて、初めてのライブ渋谷O-creste(しかもメジャーをクビになって這い上がっている過程という同じような境遇を持つゴーストノートとのツーマン)明日から頑張ろうって強く思えた。

これと平行して、マイヘアを只々追っていた。ホームランツアー初日の千葉LOOKがとてつもなく緊張感が張り詰めていて、マイヘアの失恋の辛さとそれでも生きなきゃいけなくてでも社会は世知辛くて何したら正解なのかわからない日々を歌う彼らとマッチしていて感動した。(ツアーファイナルの恵比寿を良いと言う人もいるがきっとツアー初日を観てないんだろうなって思う。比較したら、間違いなく初日が良かった。)


SUPER BEAVERと通じつるところがあるのかも知れないが、今のTHE ラブ人間は多幸感に溢れていて好き。彼らもメジャーをクビになって自分たちで頑張っている。ラブ人間は、昔から嫌いでと言うより音龍門という番組でのインタビューが気に食わなくてだいっきらいだったけど、幸せのゴミ箱が好きでそれから好き。


今年初めて大阪での大型サーキット「見放題」に行けたのはとてもよかった。
そこで出会った、万理音(泣くように声を震わせながら歌うのが好き)、林青空(あっけらかんとした曲からしっとりした失恋ソングも歌う万能)、さしすせそズ(ちょっとずれた恋愛感だけどそれがどこか自分の話のようで面白い)、
Easycome(今年知ったバンドで一番好き。海の匂いがするし車窓を眺めながら過去を思い出しセンチメンタルになるような感じ。だけどなんか小学生の頃のようなドキドキ感がある!)


そして今年から始まった「TOKYO CALLING」!
3日間で36組を観れた。(この週遠征とかしてたから40組くらい観た)
この時観たのが渡辺旭系(THE NINTH APOLLO、WELL BUCKET RECORDS)やTRUST RECORDS系が多かった。渡辺旭系は、軽い鬱なバンドだけど毎日頑張っていこうぜ!って感じで、TRUST系は、毎日楽しくないことだけどこの時間だけは全て忘れて楽しもうぜ!って感じ。


今何を聴いてるかと言うと、
ほぼSUPER BEAVERの『27』。彼らは、底辺をしているから無理矢理に毎日が楽しくないのは気持ちが足らないとか言わない。嫌な事ももちろんあるけどいつか良いことあるから取り敢えず歩んで行こうって言うのに救われている。
あとは、04 Limited sazabysの『eureka』。ずーっと恋愛の話なのに一周回って最初の曲になった瞬間が日の出のようで気持ちよくて幾度も聴いてしまう。
もう1つはLONGMANの『So Young』ただただ子どもになったよう走り回りたくなる最高なアルバム。

ムロフェスに出るような、辛いこともあるけど歩んでればきっと良いことあるからってバンドらへんですかね。(SUPER BEAVER、QOOLAND、ircle)


root13.や日向文、クリープハイプはぼくにとって宗教みたいなものなので観ることが可能なライブはずーっと行ってます。どんな心情でも。


最近のインディーズの話しをするとやっぱり
渡辺旭系とTRUST系と[NOiD]系は外せない。
あとは、裏堀江系(一番有名なのはKANA-BOON、最近だとヤバT、今年みるきーうぇいとかさしすせそズが全国流通させてこれからかな)

先日少しだけ話してたことがすごく興味深いなーって思って書きたくなったので書きました。

愛は、日食。

 

「日食」とは、月と太陽が重なる一瞬の出来事を言う。

 

四月になれば彼女は/川村元気を読んだ。
2年もセックスレスなのに来年の4月に結婚式を挙げる婚約者がいる主人公フジの所に、ある日、ある事件をきっかけに必然的に別れてしまった初恋の人ハルから1通の手紙が届く。そしてこの手紙をきっかけとして初恋の人との出来事を振り返り、何通かの手紙が家に届くたびに本当の愛とは何かを改めて考え直す一年が始まる。


ハルへの気持ちと婚約者への気持ちの間で本当の愛とは何か考える。しかし、愛とは何かと考えれば考えるほどわからなくなり葛藤する。愛してくれないフジに愛想を尽かして婚約者は家を出て行ってしまう。

婚約者が出て行ってからも婚約者とハルのことを交互に考えていた或る日、ハルが癌で亡くなった事をしる。そして、婚約者のベッドでハルからの最期の手紙を見つける。

 

そして、最期の手紙に本当の愛とは何かが書かれていた。


『私は愛したときに、はじめて愛された。それはまるで、日食のようでした。「わたしの愛」と「あなたの愛」が等しく重なっていたときは、ほんの一瞬。』


「日食」のようであるからこそ、「わたしの愛」と「あなたの愛」が等しく重なるのは一瞬でであること。
「日食」のようでであるからこそ、特別であるということ。
「日食」のようでであるからこそ 、その一瞬を何よりも大事にしなくてはいけないこと。
そして、「日食」のようであるからこそ、過去のもの、未来のもの、今のもの、どれもが正しくて全てが良いと思うことを肯定してくれる。

「あの時が良かった」と卑屈になることはない。
「あの時も良かった」と全てを受け入れ全てを愛すればいい。

物語は、ハルのことを忘れずに婚約者と共に過ごそうと「日食」のような現象が起こり幕を閉じる。

 

愛を日食に例えるというのは、全ての愛を肯定する唯一の言葉かもしれない。

愛は、日食。 ロングヴァージョン

ぼくにとってのハルは、間違いなく君だ。ただ、君にとってぼくはフジではない。
だけどいつだって君は別れ際にハルと同じように「幸せになってね」と願ってくれた。だから、君のためぼくににとっての愛する人を探さなくてはならないと意地を張っていた。


四月になれば彼女は/川村元気を読んだ。
2年もセックスレスなのに来年の4月に結婚式を挙げる婚約者がいる主人公フジの所に、ある日、ある事件をきっかけに必然的に別れてしまった初恋の人ハルから1通の手紙が届く。そしてこの手紙をきっかけとして初恋の人との事を振り返り、何通かの手紙が家に届くたびに本当の愛とは何かを改めて考え直す一年が始まる。

 

本当の愛とは何かと考えるなかで、「いつまでも終わることのないものだと思っていたこと」「愛とはハルといた時のことを言うのではないか?」と今を悲観しながらみていく。

だが過去は過去でしかないことも時折理解する。過去にしがみつくほどハルを追いかけることができなかったのだからと。

ハルと向き合うなかで婚約者とも深く考えるようになる。初めて会った日に彼女には婚約者がいた事を、それでも惹かれあった事を、AIのように何事もシステマティックになっていた事を。

 

初恋の人を思う事が正しいのか?
婚約者を初恋の人のように好きではないが結婚をしようと思う気持ちは正しくはないのか?
初恋の人と婚約者を両方を思う事がいけないのか?とどこまでも真面目でどこまでも卑屈なフジ。こんなフジを自分と重ねて、「君は卑屈だ」と言われたことを思い出した。

 

 


遂には婚約者も家を出て行ってしまう。と共に初恋の人が亡くなっていた事を知る。

そして、最期の手紙に次の事が書かれている。

『私は愛したときに、はじめて愛された。それはまるで、日食のようでした。「わたしの愛」と「あなたの愛」が等しく重なっていたときは、ほんの一瞬。』

「わたしの愛」と「あなたの愛」が等しく重なるのは、誰にとっても「日食」のように一瞬でであること。
そして、「日食」であるからこそ特別であるということ。
何より「日食」であるからこそ その一瞬を何よりも大事にしなくてはいけないこと。
しかし、「日食」であるからこそ、過去のもの、未来のもの、今のもの、どれもが正しくて全てが良いと思うことを肯定してくれる。

 

「あの時が良かった」というのではなく、
「あの時も良かった」と思えたら良い。

 

物語は、ハルのことを忘れずに婚約者と共に過ごそうと「日食」のような現象が起こり幕を閉じる。

 

 

 

ぼくが一番好きな一文は、ハルからフジへの最期の手紙の最期の段落である。
「いまフジが愛する人がいて、その人がフジのことを愛してくれることを願っています。たとえそれが一瞬だとしても、その気持ちを共にしたひとりの人間として。」
これがぼくの思う「エモ(い)」の日本語訳だと思う。クリープハイプのねがいりであり、SUPER BEAVERのありがとうであり、きのこ帝国の東京であり、グッドモーニングアメリカの餞の詩だ。

過去に好きだった人のことを思い出す事は悪くない。偶に思い出して、元気にやってるかなと思うくらいには。

 

ぼくが、ぼくにとってのハルに、進学する大学院が決まった事を手紙で知らせた日に、自分の事のように喜びながら電話してくれたのは、彼女がハルと同じ気持ちだったからかな。

 

君に好かれていた時のぼくを探すのはもうやめた。

だけど、いつかぼくが死ぬ時に『日食」のように君の笑顔が現れたら良いな。君が看取ってくれなくとも。

 

 

「women」ではなく「woman's」

 

スリーピースロックバンド、My Hair is Badのメジャーファーストフルアルバム『woman's』。
英語で女性という単語の複数形は、「women」だ。しかし、椎木はあえて「woman's」にした。この意味とは一体なんなのだろうか。


アルバムの前半では、別れてしまった過去の恋人との生活を鮮明に描く。彼女の下手な料理でも美味しかったこと、一緒に安い居酒屋で酔ったこと、別に特別なんていらなかった。君といれればただそれだけでよかった。君と一緒なら。
しかし、将来性のないぼくに愛想をつかして彼女は出て行ってしまう。

 

 

そして、回想シーンのように「戦争を知らない大人たち」が流れる。彼女に振られ、無気力に沈み、客観的にしか世界が見えず、無情にも時間は進んで行く様子を淡々と表現する。

 


アルバムの後半では、今の恋人とのことを過去の恋人に届かぬ声で話しかける。新しい恋人がどんな人なのか、将来のこと考えているということ、なにより過去の恋人と一緒にいた時には気がつけなかったことを今更ながらに気がついたことも。
過去の恋人に恋心はないけれど、愛が未だに残ってることを滲ませながら。

 


アルバムを通して、なぜ「women」でなく「woman's」なのか分かった。
「women」では、女性たちという意味になり恋人一人ひとりに区別がなくなってしまう。
しかし、過去の恋人も新しい恋人も椎木にとって一人ひとりが大切で一人ひとりが別々であるから「women's」なのだろう。

初恋の人


初恋の人がどうしても忘れられない。
初めてを手を繋ぎ、初めてキスをし、初めてセックスをした、なにより初めて結婚したいと思った。彼女に対するこの想いだけがあれば。


新潟県上越市出身3ピースロックバンド、My Hair is Badのセカンドフルアルバム『woman's』を発表した。ソングライターの椎木は、前作まで目の前にいる彼女だけを歌ってきた。しかし、今作は目の前の彼女のことを歌いつつも過去の彼女が見え隠れする。


初恋は、いつか終わると聞いたことがある。だけど、終わるなんて信じたくなかった。
結婚したいなって思っていたんだ。後先何も考えずに。でも君からしたら思ってるだけ。
振られて気がついたんだ。結婚して生活していくには、愛だけでは成り立たないことを。お金のこと、将来のこと言い出せばきりがない。

 

君は、何も考えていないぼくに愛想を尽かしたんだ。

 

時が流れれば、新しい恋人くらいできる。でもやっぱり君の笑顔が思い浮かぶ。別にもう君とやり直したいとは思わない。今の彼女と結婚しようかと話しもしている。だけど、ふと君の顔が思い浮かび、君が今どうしてるのか気になってしまう。


君がいたから、今の彼女と出逢えた。
君がいなかったらぼくは今の彼女と出逢うことはなかった。
たしかに君との恋は薄まった、だけど君への愛はまだ残っているよ。

 

初恋の人がいなければ、今のぼくはいない。
初恋の人を忘れることなんてできやしない。
初恋の人を想いながら生きることしかできない。

 

ぼくは、今日も初恋の人にこう言ってしまう。

「君の調子はどうだい?」