つばさブログ

音楽を聴いて思ったこと、本を読んで思ったこと

「women」ではなく「woman's」

 

スリーピースロックバンド、My Hair is Badのメジャーファーストフルアルバム『woman's』。
英語で女性という単語の複数形は、「women」だ。しかし、椎木はあえて「woman's」にした。この意味とは一体なんなのだろうか。


アルバムの前半では、別れてしまった過去の恋人との生活を鮮明に描く。彼女の下手な料理でも美味しかったこと、一緒に安い居酒屋で酔ったこと、別に特別なんていらなかった。君といれればただそれだけでよかった。君と一緒なら。
しかし、将来性のないぼくに愛想をつかして彼女は出て行ってしまう。

 

 

そして、回想シーンのように「戦争を知らない大人たち」が流れる。彼女に振られ、無気力に沈み、客観的にしか世界が見えず、無情にも時間は進んで行く様子を淡々と表現する。

 


アルバムの後半では、今の恋人とのことを過去の恋人に届かぬ声で話しかける。新しい恋人がどんな人なのか、将来のこと考えているということ、なにより過去の恋人と一緒にいた時には気がつけなかったことを今更ながらに気がついたことも。
過去の恋人に恋心はないけれど、愛が未だに残ってることを滲ませながら。

 


アルバムを通して、なぜ「women」でなく「woman's」なのか分かった。
「women」では、女性たちという意味になり恋人一人ひとりに区別がなくなってしまう。
しかし、過去の恋人も新しい恋人も椎木にとって一人ひとりが大切で一人ひとりが別々であるから「women's」なのだろう。